身寄りのない方のおみおくり

岩手県洋野町に来ています。
身寄りのない方の合葬をお引き受けいただいた住職様のご厚意でなんとか安らかに眠っていただくことができそうです。

このお客様は残念ながら後見人を引き受けたときには認知症の進行でもう殆ど喋れない状態でした。
ただ、アパート住まいのときの隣人の方が心配そうに話をしてくれたことや、ご商売されていたときのお客様とお話する機会があり、どういった人生を歩んでたのかな?という疑問に対してほんの少し人物像が垣間見えたような気がしました。どの方の話でも「優しくて良い人でした」と仰っていました。

情報が少ない中でも一生懸命に戒名を思案していただき、こういう住職さんもいるんだなぁ。と福祉に携わる人間としてすごく感銘を受けました。ご商売や人柄に因んだ戒名で、おそらくご本人も満足いただいているのかな?と思っています。

任意後見契約などを通じて、自分の意思表示が明確である方のお手伝いもさせていただいていますが、「こうしてほしい」というメッセージがあるのはすごく有り難いことだと感じています。そのメッセージがない方のために、自分なりにその方の最善の利益を考えて行動にうつすように心がけていますが、常に「本当にこれで良かったのだろうか?」という想いも交差します。

最後にお話したときに「寿司がすき」と一言。海も近いこの場所で美味しい寿司を食べれますように!そして私が繋ぐことができなかった大切な人達と再会できますように。

関連記事

  1. 凍結の備え

  2. お墓のことはやっぱり難しい

  3. 託されるメッセージ

  4. 提案のための備え

  5. 見守り

2025年5月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031